No.159 [Common Sense(良識)]
2010年11月号



HOME

HOBBY PAGE HOME

小説

ひねくれコラム

おもしろ株日記

兵法書


































Contact
有限会社 エイトバッカス
〒573-0081
大阪府枚方市釈尊寺町
25-23-205
TEL/FAX
072-853-7930
代表者:木山 利男


【ひねくれコラム】NO・159 
〈Common  Sense(良識)〉
▼先日、ある人からのご意見があった。先月、一〇月号の下段にある「編集後記」
の記事で最後に書いてある『これでいい。ジョーカー(ビデオ)は温存したまま
でいい』の部分に対して、「少し、弱腰ではないか?らしくない。見せればいい
じゃないか」と。
▼むろん、そのまま解釈すれば指摘通り、弱腰に映るかもしれない。「文言」足
らずであったことを認めざるを得ない。軟弱で素人的な今の菅政権に、相手国
(中国)と互角に渡り合える気概は残念ながら、現在のところはない。数年後は
別としてー。
▼誤解なきよう書き加えるが、相手は「中国」。日本国とは根本的な違いがある。
それは「体制」。一党独裁の共産主義国家と自由を重んじる民主主義(自由主義)
国家とは、どちらかの体制が崩壊し、どちらかへ併合しない限り答えは解けない。
「円周率」と同じように、永遠に平行線を辿る。
▼当時の「衝突事件」の様子(深層)を再現してみれば、筆者の考えはこうだ。
『ビデオ』はジョーカー、言いかえればエースのカード
〔an ace in the hole〕、つまり、最後の切り札となる。
▼船長を公務執行妨害で逮捕。拘置延長で起訴も視野に入れていた。何故、釈放
したのか? やはりここでもそうだ。米国の圧力が第一義。米国としては一
(いち)、漁民の船長であれ、一般人を装った工作員であれ、「九牛の一毛〔き
ゅうぎゅうのいちもう〕(取るに足りない小事)」として捉えている。

--------------------------------------------------------------

▼それと前後してのフジタ社員の中国での拘束。「やりやがったな!」と思った
のは日本国民のほとんどではないか。そして「レアアース」の禁輸。経済・行政
(政治)の2枚のカードを中国は手にした。
▼さて、日本国は船長を釈放した時点でエースのジョーは「ビデオ」のみ。船長
の拘留期間とフジタの社員の拘留期間が同等になるのは織り込み済み。世が世で
あれば、日本国同胞が相手国に拘束されたならば、戦艦大和を配してでも奪還す
るのが務め。
▼それでも埒(らち)が明かないのであれば『ビデオ』を全世界に公表せよ! 
それが「切り札」というもの。推測であるが、このビデオを公表した場合、多分、
日本国民の大多数が「柳眉(りゅうび)―柳のように細く美しい眉―」を逆立て
るであろう。日本国民のナショナリズム(国家主義)に火が付くと、これこそ中
国が、「てえへんだい!」。
▼と同時に、中国の思惑は日本国がどう出るかより、「米国がどう出るか」を水
面下で探る目的が大。くどいようだが、中国の潜在的な脅威は軍事・経済で勝る
日・米+韓。ましてや、尖閣諸島の目前に「米軍基地」が存在すること自体に大
国を自認する中国にとっては鼻持ちならない。
▼過去の人間をいまさらとやかくは言いたくないが、今回の事件の原因の一つは、
東シナ海を「友愛の海」になんて嘯(うそぶ)いた、能天気な元宰相が犯した罪
でもある。その男の名は―、「忘れた!」。次回の内閣改造は、防衛大臣に石原
都知事、外務大臣に櫻井女史はいかがかなー?              
                              ―夢追人―

-------------------------------------------------------------

―編集後記―
 「報復措置で中国は、国際的な評価を失い、得るものは少ない」。
言わずと知れた、そこのけそこのけノルウェー様のお通りだい! 
折角、中国に歴史上初めてのノーベル賞をもたらしたというのに、
もったいなかー。
 バイキングの血を引くノルウェーに恫喝は通じない。経済的にも
政治的にも交流は希薄。地政学的にあまりにも遠い。いまだEU
加盟国ではないけれど心は西欧、ヨーロッパに向いている。
〔何故、EUに加盟しないかというと、詳しくはわからないが、
クジラを含む水産業が主産業。EUに加盟すると制約等でデメリ
ットが大きいーとの説〕。
 ノルウェーに喧嘩を売るということは、ヨーロッパに喧嘩を売る
のと同じ。つまり現在は、中国が世界から揺さぶりをかけられて
いる状態。これが追い込まれているということだ。
 それにしても今年、ノーベル賞を受賞した日本人は何名? ここ
一〇年で十名。すごいね、少し獲りすぎのきらいがある 遠慮し
なければ? やはり2番じゃだめ。1番でなきゃー。   
                        ―T・K―

<戻る>

Copyright(C)2010 All Rights Reserved Shinicchiro Kiyama.